ぼかし肥料づくり - 仕込み

今日の天気は晴れ。朝は相変わらずまだ寒いですが昼間は暖かくなるそうです。今週は明日の夜から明後日の朝にかけて雨になるものの、気温は平年よりかなり高めになるという予報です。幸野果では生産者の皆さんが朝から「ぼかし肥料」作りです。


ちなみに「ぼかし肥料」というのは発酵済みの有機肥料のことを指します。


有機肥料は油粕や米ぬかなどが代表的なものですが、そのままでは作物は栄養を摂ることができません。栄養分のサイズが大きすぎるため作物が吸収できないからです。そこで微生物の力を借り、有機肥料をより細かく分解することで作物が吸収できるようにします。


この微生物による分解を「ぼかす」と言います。


本来「ぼかす」とは「薄める」という意味です。有機肥料に微生物による分解(=発酵)をうながす他の材料を混ぜ、有機肥料の割合を「薄める」というところから来ています。


ぼかされた肥料には植物が吸収する栄養分のほかに、発酵に関わった良質の微生物が多く存在しています。この微生物が畑の土づくりにプラスの効果をもたらします。ぼかし肥料は作物も土も同時に豊かにする肥料となります。


で、今回のレシピです。


酒米の米ぬかを500キログラム。そこにカニ殻を材料にした有機資材を30キログラム、落葉樹の根元近くのヤマ土、有機農法で長年ぶどうを育てているぶどう園の土、同じく有機農法でニンニクを育てている畑の土を適度に振りかけながら、木酢液を150倍に薄めた木酢液水で水分を補いつつ、スコップで混ぜ合わして(切り返して)いきます。

たまに混ぜ合わせているモノを手にとって握り、塊の出来具合いとそのバラけ具合いで水分量を判断します。適度な水分量はだいたい40%です。手にとって握ると塊ができ、そのまま手を左右に揺らすとその塊がボロボロと崩れるくらいが良い感じの水分量です。


適度な水分量でよく混ざったら、ある程度の高さに上部をならし、雨が入り込まないようにビニールシートで覆います。これからの予想気温だったら2週間程度でぼかし肥料が出来上がる予定です。


今は米ぬかの白っぽい色をしていますが、発酵が進んでぼかし肥料となると合わせ味噌のような褐色となります。


2週間後に完成した肥料の様子をお届けします。

幸野果 - Konoka

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